シートの浮き上がり、突っ張り
シート防水だけではなく、アスファルト防水・塗膜防水などでも隅角部が浮きやすく、場合によっては破断する事があります。そこに雨水が浸入すると水蒸気によって床面の防水層まで浮き上がり、大がかりな全面改修が必要になります。施工時のミスや手抜きがあると特に浮きやすくなります。
鋼板で隅角部を固定している防水層ではこのような浮きや突っ張りはほとんど見られません。
接合部のはがれ
一般的な原因として考えられることは、接着不良である。接着剤塗布量の不足や塗りムラ、接着剤塗布後のオープンタイムの過不足、ローラー転圧の不足など
またそれ以外には、ルーフィングシートの引張り力を与えすぎたまま張り付けたために、時を経てシートが収縮して剥離した事例も多々あります。
シート防水の破れ・穴あき
ゴムシート防水においてカラスなどの鳥類がくちばしで防水層を突いて穴を開けてしまった事故例が数多く報告されています。
また、人間が鋭利な物や重量物を落下させたことによって穴があく事は言うまでもありません。
塩化ビニル系シート防水は、最近では材料の研究が進み品質が向上したようですが、経年劣化や可塑剤などの充填剤が抜けて固くなり、歩くだけで下地の凹凸部分などが簡単に割れてしまった事故例もあります。