雨漏りと防水

建物にとって雨漏りという現象は、建物の寿命を縮める大きな要因です。建築資材や建設技術は、時代とともに進化を遂げているにもかかわらず、雨漏り現象は数多く存在します。設計者や施工者が何度も修理をしたが、どうしても止まらない。そんな雨漏りも少なくありません。
(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターに寄せられる相談件数で常に上位にあるのが雨漏り関連であり、住宅保証事故の項目別件数で常に上位にあるのも雨漏りや防水に関することです。

本サイトでは、雨漏りの事例や防水の基礎知識を掲載しています。本サイトを通じて、皆様の雨漏りの悩みが解消され、大切な建物の資産価値の維持管理にお役立ていただければ幸いです。また、本サイトは一般的な情報として提供されるものにすぎず、情報の正確性や適時性について一切の責任を負いませんので予めご了承くださるようお願い申し上げます。

雨漏り rain leaking

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雨漏りというとすぐに屋根や屋上防水などからと思われがちですが、実は想像以上に外壁面などから浸入している事も多いです。

また、住宅の持ち主が気付かないほどのわずかな雨水の侵入でも、建物は劣化・腐朽します。侵入する量が徐々に増え、住人が異変に気付いた頃には木材の強度が無くなり床や天井が抜け落ちそうになっていた、という事例も珍しくありません。
クロスや石膏ボードなどの仕上げ材をはがしてみると中がカビだらけだった!という事もよくあります。
人間の身体と同じで、建物も異変を感じたら早期にしかるべき対策をとることが大切です。

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防水工事 waterproofing work

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建築物における防水工事とは、雨水の侵入を防ぐため、あるいは生活用水などを他の場所に漏らさないため、木造住宅・鉄筋コンクリート造・鉄骨造など様々な建物に防水加工を行うものです。
屋上・屋根・ベランダ・バルコニー・窓枠・ひさし・外壁など、あらゆる場所に、建物の形状・規模・使用目的に応じて、様々な材料で防水工事が行われています。

防水工事には、アスファルト・ウレタンゴム・塩化ビニル系シート・FRPなど、様々な種類の材料や施工方法がありますが、それぞれにメリット・デメリットがあり、建物の構造や形状、下地の状態などによって、適切な防水工法を選定する必要があります。

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防水工法の施工形態による分類

膜を作る

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施工方法

液状の材料を現場で塗って作る。

工法の名称

(塗膜防水)
ウレタン塗膜防水
FRP防水、など

その特徴

連続した膜ができる。
下地の精度が品質に影響する
膜厚の管理が重要。

膜を張る

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施工方法

膜状のもの(シート)を現場で張る
(接着・機械固定)

工法の名称

(シート防水)
合成ゴム系シート防水
塩化ビニル系シート防水

その特徴

材料として均質・品質安定。
ジョイント(継ぎ目)ができる。
継ぎ目部分の確実な処理が重要。

膜を複合する

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施工方法

膜状のもの(シート)を液状のもので(隙間なく)現場で張り重ねる。

工法の名称

(複合防水)
アスファルト防水。
各種の通気緩衝工法。

その特徴

施工工程が多い。
塗膜とシートの欠点を補いあう。
(両方の欠点を合わせ持つ)