FRPとは

FRPとは繊維強化プラスチックス(Fiber Reinforceed Plastics)の略称で、プラスチック材料の中で耐衝撃性に強く、耐水性や成形性がよいところから、建物の防水材では木造住宅や駐車場などに、成形品ではボート、自動車のボディパーツ、浄化槽、バスタブ、ヘルメット、太陽光発電の基礎架台など幅広く利用されてます。

(特 徴)
他の防水材とは比較にならない程高硬度で、耐衝撃性・耐摩耗性に優れるのでさまざまな用途にベランダ・屋上を利用できる。
しかし、硬くて下地への接着力が強いので、地震などによる下地の動きに追従できず割れてしまうことがあります。



FRP防水

FRP防水とは、防水用ポリエステル樹脂と防水用ガラスマットでつくられた防水層です。
その工法は、ポリエステル樹脂を塗布した上にガラスマットを張り付け、その上からポリエステル樹脂を合浸させて硬化させた後、さらに所定量のポリエステル樹脂を塗布して防水層をつくるものです。


1.プライマー塗布

プライマー(接着剤)を塗布し、プライマーの乾燥状態を確認する。

プライマー(接着剤)塗布


2.立上り ポリエステル樹脂塗布、ガラスマット張り付け

立上り面に防水用ポリエステル樹脂を塗布し、ただちに防水用ガラスマットを貼りつける。

増し張り


3.立上り ポリエステル樹脂合浸

張り付けたガラスマットの上にポリエステル樹脂を塗布しガラスマットに合浸する。

ポリエステル樹脂合浸


4.脱泡

専用の脱泡ローラーを用いて十分に気泡を除去する。
防水層に気泡が残ると水密性が保てず早期劣化や漏水の原因となる。

脱泡


5.平場 ポリエステル樹脂塗布、ガラスマット張り付け

平場(床面)に防水用ポリエステル樹脂を塗布し、ただちに防水用ガラスマットを貼りつける。

4466.JPG


6.平場 ポリエステル樹脂合浸

張り付けたガラスマットの上にポリエステル樹脂を塗布しガラスマットに合浸する。

平場 ポリエステル樹脂合浸


7.脱泡

専用の脱泡ローラーを用いて十分に気泡を除去する。
防水層に気泡が残ると水密性が保てず漏水の原因となる。

所定の仕様になるまで2~7の工程を繰り返し行います。

4470.JPG


8.研磨、表面調整

研磨紙やサンダポリッシャーなどでFRP防水層の目荒しやバリを除去する。表面に細かい傷を付けることによりトップコートの馴染みがよくなる。

4477.JPG


9.溶剤拭き

防水用ポリエステル樹脂は空気に触れていると硬化しません。添加されているパラフィンというものが表面に浮き空気を遮断し硬化するのです。

このパラフィンを除去せず、そのままトップコートを塗ると早期に剥がれてしまいます。アセトンという溶剤をウェスに含ませパラフィンを拭き取ります。

4484.JPG


10.トップコート塗布

FRP層を紫外線などから保護するために、トップコートを塗布し完了。

4486.JPG



FRP防水の不具合事例はこちら